2017年3月5日(日) ルカ22章 命に至る道


「しかし、あなたがたはそれではいけない。あなたがたの中でいちばん偉い人は、いちばん若い者のようになり、上に立つ人は、仕える者のようになりなさい。」(ルカ22:26)

 きょうから四回の主日にわたって、愛をもって仕える業「ディアコニア」を主題として御言葉から学んでいきましょう。一回目のきょうは、弟子たちへの主イエスの御言葉に注目します。

 最後の晩餐の食卓で、だれがいちばん偉いだろうか「あなたではない。わたしだ」と口々に言い合っていた弟子たちに主は言われました。「あなたがたはそれではいけない。…上に立つ人は、仕える者のようになりなさい」。

 なぜ主はそのようにおっしゃったのでしょうか。それはきっと、人を押しのけてよい席を独り占めしようとする生き方では、結局、人は滅びに至り、仕えて生きる生き方だけが命に至るからに違いありません。

 主は山上の説教の中で、滅びに通じる広い道と命に通じる細い道の、道は二つであると教えておられます(マタ7章13、14節)。隣人の益のために、よい席に座る権利を手放し、自ら貧しさを負うこと、それこそ仕えることであり、主が私たちに救いを与えるために選び取られた生き方でした。命の君なる主を見上げて進んでまいりましょう。