2018年2月18日(日) マタイ5章21-37節 和解への道


「しかし、わたしは言っておく。兄弟に腹を立てる者はだれでも裁きを受ける。兄弟に『ばか』と言う者は、最高法院に引き渡され、『愚か者』と言う者は、火の地獄に投げ込まれる。」(マタイ5:22)

 主イエスは十戒等を引用して語っておられます。けれども主イエスはここで律法を字義通りに守れと命じているのではありません。

 「殺してはならない」ということ自体は、誰もが知っていることです。しかし、ここで主イエスが問われるのは、私たちの心の中に僅かにでもある、人を殺しかねない憎しみの思いです。私たちは、そのことを主から問われる時に、それが全く無いとは言えません。どうしても隣人を赦せないと思われる時があります。やられたらやり返す、という復讐の思いに支配される時さえあります。

 主イエスがここで語られているのは、和解です。それは、聖書の神ご自身が、主イエスの十字架を通して、私たち罪人を赦し、ご自身の怒りを取り去ってくださった方だからです。

 私たち自身は日毎に神の掟に背く者ですが、私たちに対する神の恵みはそれに勝るものです。私たちには、時に隣人との関係の中で困難が生じる時があります。しかし、その時も、私たちは主イエスの恵みを祈りつつ、和解に努めることへと導かれています。