2023年9月8日(金) イザヤ23章 「70年」をどのように受け取るか


ティルスは王冠を戴き…世界に重んじられていた。
それを定められたのは万軍の主である。
ティルスの誇る美しさをことごとく汚し…。(イザヤ23:8-9)

 現在は遺跡と化しているティルスは、かつては地中海交易によって大きな繁栄を享受した都市国家でした。このティルスの繁栄は確かに主なる神によって与えられた繁栄でした。しかし、気をつけてください。聖書は、主の祝福としての繁栄を教えている一方で、繁栄が祝福の証拠であるとは限らないこともまた教えているからです。

 主は人に辱めを与えるために、それに先立って誉れを与えることがおありです。主は聖なる御心により、人を高い所にまで引き上げてから没落させることもなさるのです。それからしばらくの後に、主が憐れみ深く顧みてくださって繁栄が回復されることもあります。しかし、それが主への信仰と悔い改めの伴わない繁栄である限り、その益は人にとって空しいものとされるでしょう。

 ティルスが主から「忘れられている」期間は「70年」とされ、バビロン捕囚の期間と同じでしたが、ティルスにはイスラエルのような悔い改めはありませんでした。誉れや繁栄が与えられ、あるいは回復されたとき、ある人は、「これはラッキーだ」と根拠なく喜び、またある人は、人間の能力の高さをほめたたえるのでしょう。しかし、私たちは神に栄光を帰して祝福を受け継ぐ民です。

 【祈り】 誉れも繁栄もあなたのご支配の中にあることを知り、御前にひれ伏す者とならせてください。