2023年11月13日(月) 創世記32章 祈りの格闘に答えてくださる主なる神


ヤコブは答えた。「いいえ、祝福してくださるまでは離しません。」(創世記32:27)

 長子の特権を奪ったことをきっかけに、ヤコブは兄エサウとの関係を拗らせていました。その兄との再会を前に、彼の心は不安で満ちていました。どうすれば相手に赦してもらえるか。彼は、主なる神に自分の心を打ち明けます。「どうか、兄エサウの手から救ってください。わたしは兄が恐ろしいのです」(12節)。

 ヤコブは、和解のために、兄の怒りを宥める備えを入念に行います。ヤコブは自分の財産のうちから、贈り物を選び、家族一行の先頭に行かせました「自分は本当に赦されるのだろうか」。その疑問は拭えないまま、ヤコブは独り佇みます。

 拭えない不安の中で、ヤコブは何者かに襲われます。夜明け前にヤコブは腿の関節を外されます。自分では立てなくされながら、ヤコブは「祝福してくださるまでは離しません」と祝福を求めます。格闘の最中に腿の関節を外された彼は、後の生涯、足を引きずって歩む者とされました。それは自分の力ではなく、神に依り頼む者とされたことを意味します。

 試みの中にある私たちに、主なる神は主に依り頼むことを教えられます。私たちの夜明け前にも祈りの格闘があるでしょう。立てないとき、それは神に依り頼むことで立ち上がる祝福のときです。

 【祈り】 主よ、試みを前に、不安や恐れに揺さぶられる私たちに、あなたに信頼する平安をお与えください。