2005年1月2日(日)新しい歌を歌え(詩編98:1)

 新しい年を迎えて、いかがお過ごしですか。ラジオ牧師の山下正雄です。

 今朝は旧約聖書詩編の第98編の言葉です。

 「新しい歌を主に向かって歌え。主は驚くべき御業を成し遂げられた。」

 この詩編の作者が言う「驚くべき御業」とは神が成し遂げてくださった「救いの御業」です。この救いの御業に対して、新しい賛美の歌をもって応えるようにと、詩編の作者は呼びかけます。なぜなら、神の救いにはいつも新鮮な驚きがあるからです。

 神はその昔、ご自分の民をエジプトから解放し、約束の土地へと導かれました。その後何百年もたって、自分たちの罪のためにバビロンによって国が滅ぼされ、おもだった人々がバビロンへと幽閉されるときにも、神はこの民を顧みておられました。やがて民は解放されて、再び自分たちの土地へ戻ることができたのです。この詩編が歌っているのは、このバビロンからの解放と故郷への帰還を喜び祝った歌だといわれています。

 けれども、この詩編の結びの言葉は、未来に向かって開かれています。地を公平と正義とをもって裁かれる主が来られるのを待ち望んでいるのです。

 この期待はイエス・キリストによってこそ実現されます。このイエス・キリストによってなされる新しい救いの御業に、今やわたしたちが新しい歌をもって応えるようにと、神は招いておられます。

 それでは新しい年もあなたの上に主の平安が豊かにありますように。