2005年4月3日(日)思い遣る幸い(詩編41:2)

 おはようございます。ラジオ牧師の山下正雄です。

 今朝は旧約聖書詩編の第41編の言葉です。

 「いかに幸いなことでしょう 弱いものに思いやりのある人は。」

 旧約聖書の詩編は全部で150編からなっています。その150の詩編には5つのまとまりがあります。きょう取り上げる詩編の41編は第1部の最後の詩編です。

 第1部の最初の詩編は、神の掟を愛する幸いを歌い上げました。第1部の最後の詩編は弱い者を思いやる幸いを歌っています。

 イエス・キリストは最も大切な戒めとして、神への愛と隣人への愛を挙げました。人が人として生きていく上でほんとうに守らなければならないことはそんなに多くはありません。神を愛することと隣人を愛すること…すべての戒めはここに掛かっているのです。

 この詩編の作者は隣人愛の中でも、特に弱い立場に置かれた者たちへの思いやりに生きる幸いを歌い上げます。

 「いかに幸いなことでしょう 弱いものに思いやりのある人は。」

 返してもらうことを当てにして、親切にすることは簡単です。しかし、おおよそ返ってくる期待がもてない弱い立場の人をこそ顧みる時に、本当の幸いがそこにあるのです。なぜなら、その時にこそ、自分に対する神の恵みの大きさを悟ることができるからです。

 それではきょうもあなたの上に主の平安が豊かにありますように。