2006年10月8日(日)悩みを注ぎだせる相手(詩編142:3)

おはようございます。ラジオ牧師の山下正雄です。
今朝は旧約聖書詩編の第142編3節の言葉です。

「御前にわたしの悩みを注ぎ出し 御前に苦しみを訴えよう」

きょうの詩編の作者は激しい迫害の中にいます。逃れ場もなく、助けてくれる友もなく、自分の命の心配さえしなければならない状況です。もうすっかり気持ちは萎え果ててしまっています。そんな気持ちで何かを決断しても、よい結果に至るはずもありません。
そこで、この詩編の作者はいいます。

「声をあげ、主に向かって叫び 声をあげ、主に向かって憐れみを求めよう。御前にわたしの悩みを注ぎ出し 御前に苦しみを訴えよう」

思うに、人生の中で何が一番苦しいかといえば、悩みや苦しみそのものではありません。そうではなく、その自分の悩み苦しみを理解してくれる者のいないことです。孤独の中で悩みつづけることほど辛いことはありません。自分の苦しい気持ちを誰一人として共感してくれる者がいないのですから。
しかし、この詩編の作者は、たとえ助けてくれる友さえいない状況になっても、なお、頼るところがありました。悩みや苦しみを注ぎだせる相手がいるということはなんと幸いなことでしょうか。あなたも、是非聖書の神の前で、ご自分の魂の叫びを注ぎだしてみてください。
それではきょうもあなたの上に主の平安が豊かにありますように。