2007年4月15日(日)わたしのために何事も(詩編57:3)

おはようございます。ラジオ牧師の山下正雄です。
今朝は旧約聖書詩編の第57編3節の言葉です。

「いと高き神を呼びます わたしのために何事も成し遂げてくださる神を」

きょうの詩編の作者が置かれている状況は、敵に周りを取り囲まれたとても苦しい状況です。その様子を描いて作者はこう言っています。
「わたしの魂は獅子の中に 火を吐く人の子らの中に伏しています」
今にも飛び掛ろうとするライオンのように獰猛に敵は自分の命を狙ってるのです。自分の力ではとても太刀打ちできるような相手ではありません。自分が置かれた状況をどんなに楽観的に思おうとしても絶望的です。

そんな状況の中でこの詩編の作者にとっては聖書の神だけが頼りです。その神のことをこの詩編の作者は「わたしのために何事も成し遂げてくださる神」と呼んでいます。その意味はけっして「わたしのわがままを聞き入れてくださる神」ではありません。もしそうだとしたら、苦難そのものに直面したとき、神を疑ったことでしょう。
この詩編の作者が呼び求めているのは苦難をも善に変え、やがては万事を益としてくださる力あるお方なのです。苦難の中にあってもなお「わたしのために何事も成し遂げてくださる」と心の底から信頼できるお方なのです。
それではきょうもあなたの上に主の平安が豊かにありますように。