2007年7月22日(日)からみつく悪(詩編40:13)

おはようございます。ラジオ牧師の山下正雄です。
今朝は旧約聖書詩編の第40編13節の言葉です。

「悪はわたしにからみつき、数えきれません。 わたしは自分の罪に捕えられ 何も見えなくなりました。 その数は髪の毛よりも多く わたしは心挫けています。」

この詩編の作者の告白を聞くときに、イエス・キリストがおっしゃった言葉を思い出します。

「見えなかったのであれば、罪はなかったであろう。しかし、今、『見える』とあなたたちは言っている。だから、あなたたちの罪は残る」(ヨハネ9:41)

悪がからみつき、罪で心が覆われていて、何も正しい判断を下すことができないにもかかわらず、「見える」「何もかも分かっている」と思っているのが人間の罪深さです。確かに人間は地上ばかりではなく、宇宙にも飛び出していってその知識を深めました。けれども、自分自身の心の問題、魂の問題については聖書の時代の人々よりも後退しているとさえ思われます。
神を心から信じるということは、正しいことが何も分かっていない自分を告白し、その自分を神の御手の導きに委ねることなのです。もし、この詩編の作者と同じように「わたしは自分の罪に捕えられ 何も見えなくなりました」と心から思うのならば、今こそ、神の前に自分を委ねるチャンスなのです。
それではきょうもあなたの上に主の平安が豊かにありますように。