2007年10月21日(日)主の声に聞き従う(詩編95:7)

おはようございます。ラジオ牧師の山下正雄です。
今朝は旧約聖書詩編の第95編7節の言葉です。

「主はわたしたちの神、わたしたちは主の民 主に養われる群れ、御手の内にある羊。 今日こそ、主の声に聞き従わなければならない。」

旧約聖書の民、イスラエルにとって歴史的に大きな事件が二つあります。一つは自分たちが奴隷として仕えたエジプトからの解放です。そのことを記念する過越の祭りは、今でもイスラエル人にとって重要なお祭りです。それから何百年もたって、新バビロニア王国によって国が滅ぼされ、主だった人々がバビロンに連れ去られてしまうという事件が起りました。しかし、聖書の神は連れ去られた人々をバビロニアの手から解放したのです。

この詩編はバビロン捕囚から解放され、再びエルサレムの神殿で神を礼拝する喜びに溢れた歌です。しかし、ただ喜びに酔いしれていると言うのではありません。自分たちには忘れてはならない苦い経験があったからです。
そもそも、母国が滅ぼされる苦しい体験は、身から出たさびでした。まことの神をないがしろにして、人間の浅はかな欲望に国の歩みを任せたからです。それで、この詩編は声を大きくして言います。
「今日こそ、主の声に聞き従わなければならない」
聖書の神に従うときにこそ、人はもっとも確かな道を歩むことができるのです。

それではきょうもあなたの上に主の平安が豊かにありますように。