2007年11月25日(日)わたしたちではなく(詩編115:1)

おはようございます。ラジオ牧師の山下正雄です。
今朝は旧約聖書詩編の第115編1節の言葉です。

「わたしたちではなく、主よ わたしたちではなく あなたの御名こそ、栄え輝きますように あなたの慈しみとまことによって」

きょうの詩編の背景には、人々からの辛らつな問いがあります。人々は問います。
「彼らの神はどこにいる」
もちろんこの問いは決して純粋な問いではありません。疑いと嘲りに満ちた問いです。信仰者にとってこれほど自尊心を傷つけられる問いはありません。あまりにも冒涜的な問いに、怒り出してしまう信仰者もいるでしょう。そういう場合、おうおうにして信仰者というものは、自分の怒りを神の怒りとを同じと考えてしまいがちです。そして、さらには自分が神に成り代わって反撃に出ようとさえします。

しかし、この詩編の冒頭はそうではありません。人々の嘲りの中でも、自尊心や自分の栄誉を守ろうとはしないのです。この詩編の作者が立ち上がったのは、純粋に神の栄光が輝くことを望んでなのです。
「わたしたちではなく、主よ わたしたちではなく あなたの御名こそ、栄え輝きますように」
真の信仰とは自分の栄誉ではなく神の栄光をこそ求める生き方に実を結ぶのです。

それではきょうもあなたの上に主の平安が豊かにありますように。