ご機嫌いかがですか。勝田台教会の安田恵嗣です。
私はバロック音楽の中でもヨハン・セバスチャン・バッハの曲が好きです。バッハの作品に『ヨハネ受難曲』というのがあります。これは新約聖書にあるヨハネによる福音書に基づくキリストの受難の曲です。その受難曲に印象深い場面があります。主イエスが遂にゴルゴタに十字架を背負って向かわれます。
その場面が告げられたところで、ベースの独唱が速いテンポで歌い始めます。「急いで、急いで、試みに遭っている魂よ、急いで出て来るがよい。あなたの苦しみの洞穴(ほらあな)から出て来るがよい」。合唱が尋ねます。「どこから出て行けというのか」。「ゴルゴタへ、信仰の翼を手に取り、体につけて、急いで行くがよい」。「急いでどこへ行くのか」。「十字架のもとへ」。そして、「わたしの心深く、あなたの御名と、あなたの十字架が光を放つ。その光があるからこそ、わたしはどんなときでも喜びに溢れている」と歌われます。私たちは苦しむとき、洞穴に入り込んで、人の言葉に耳を傾けなくなります。ましてや神の声を聞くこともなく、洞穴に入りこもうとします。主イエスは、死んで洞穴に葬られたラザロに、「ラザロ、出て来なさい」と大声で叫ばれました。私たちも自分の洞穴から主イエスのもとへ出て行こうではありませんか。