あさのことば 2013年5月1日(水)放送    あさのことば宛のメールはこちらのフォームから送信ください

立石章三(横浜中央教会牧師)

立石章三(横浜中央教会牧師)

メッセージ: 労働者の賃金

 お元気ですか。横浜中央教会の立石です。今日はメーデー、労働者の権利を守る日ですね。

 イエス様の時代、日雇い労働者の1日の賃金は1デナリオンと決まっていました。ところでイエス様はこんな面白い譬え話をされました。ぶどう園の経営者が朝早く、1日1デナリオンの約束で労働者を雇いましたが、まだ人数が足りないというので、再び9時に雇い、それでも足りないので12時に、3時に、5時にも、追加の労働者を雇いました。夕方になって賃金を支払う段になると、この経営者は1時間しか働かなかった労働者を呼んで、最初に1デナリオンを払ったのです。それを見ていて、ほかの労働者たちはもっともらえると期待したのですが、全員1デナリオンだったので、経営者に文句を言いました。

 この譬え話は、自分と新参者とを見比べて、自分のほうが多く働いたからより多く報いられると勝手に考えた点が間違いであるという教えです。経営者として登場する神様とこの労働者は、1日1デナリオンの約束をしたのですから、神様には不正はありません。逆に1時間しか働かなかった労働者は、少ししか期待していなかったのに、1デナリオンもらえたという大きな喜びがありました。

 この譬え話は、「後の者が先になり、先の者が後になる」ということを教えています。ここには、年を取ってからクリスチャンになり、わずかしか奉仕できなかった者に対する大きな慰めがあります。逆に他人と見比べて、長く信仰生活をしているから、自分の方がより多くの報いを受けることができると思う者の思い上がりを戒めています。わたしたち神の国のために働く労働者は、能力も年数も異なっても、正しく平等に神の国に迎え入れられるのです。

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