キリストへの時間 2013年6月30日(日)放送 キリストへの時間宛のメールはこちらのフォームから送信ください

酒井啓介(宿毛教会牧師)

酒井啓介(宿毛教会牧師)

メッセージ: 祈り人、ネヘミヤ

 おはようございます。宿毛教会の酒井啓介です。
 ネヘミヤ記という書が、旧約聖書の中にあります。聖書をまだ読んだことのない人は、初めて聞くことでしょう。しかし、一度読めば、すぐ覚えてしまうほど、心に残る内容が書かれています。
 ネヘミヤ、という人がいました。かつて自分の民族が神に罪を犯しました。その報いとして、バビロンという外国へ捕らわれて行きました。それで、ネヘミヤはバビロンで働いていました。彼は、自分の民族が祖国へ帰還することを、神を信じて待ち望んでいました。彼が信じた神の言葉はこれです。「もしもわたし(神)に立ち帰り、わたしの戒めを守り、それを行なうならば、天の果てまで追いやられている者があろうとも、わたしは彼らを集め、わたしの名を住まわせるために選んだ場所に連れて来る」。 この神の言葉は、神に悔い改めて立ち帰るなら、神が祖国へ連れて帰って下さる、というものでした。

 ネヘミヤは、よく祈り、特に罪の悔い改めの祈りを熱心に捧げました。彼の罪意識は非常に強いものでした。祈り始めて4ヶ月後、突然バビロンの王と祖国について話しをすることができ、王の公的な承認のもとで一時帰国が許されます。主なる神が祈りに応えて下さり、バビロンの王を動かしたのです。その後、ネヘミヤは祖国へ戻り取り組んだことは、神殿の城壁再建でした。城壁はどこも崩れて再建には多くの人手を要しましたが、ネヘミヤはおもだった人たちの理解を得て、いよいよ再建し始めました。

 ところが、城壁再建に反対する外国人が現われ、彼らが執拗に妨害し始めました。侮辱や非難、また脅迫をして、再建の手を止めにかかったのです。彼らは再建をする人々に恐怖を与え、働く意欲を削ごうとしました。
 しかし、神は再建する人々の心を守り、働く意欲を守ります。ネヘミヤが人々を主の言葉によって励ましたからでしょう。心に力を得て再建し続けました。反対者は、度重なる妨害が効かないとわかると、今度は密かに武力行使を考え、再建に携わる者を気付かれないように殺そうとしました。これには再建する人々の中で心が挫かれる人もいましたが、ネヘミヤはすぐに行動して、戦える者に武器を持たせて護衛につかせます。その分、再建の働き手が半減し、状況は徐々に悪くなりつつも再建は進んでいきました。
 最後に反対者はネヘミヤについて悪い噂を広め、王へ反逆するための再建だといい、ネヘミヤの心を挫こうとします。もし、王が誤解して再建の許可を取り消したら何もできなくなってしまいます。
 ネヘミヤは祈りました。「神よ。今こそわたしの手を強くしてください。」主なる神はネヘミヤを守り、奮い立たせ、そしてついに城壁を完成させました。ネヘミヤは言います。「わたしたちの神は、わたしたちのために戦ってくださる。」ネヘミヤが告白したこの言葉は、今日も主なる神を信じる者の生き生きとした現実です。主なる神が味方である心強さ、喜び。それを、主なる神は教えてくださいました。

 いつの時代も、正さなければならない不正、不義、暴力や不品行が残念ながらあり、そういった負の力は大きいのも事実です。しかし、神の言葉に立ち続けたネヘミヤは勝利しました。ネヘミヤが一貫して行ったことは、神の言葉、聖書の言葉に立ち続けたということです。わたしたちが今日、聖書の言葉に立ち続けるなら、神は、わたしたちのために戦ってくださいます。わたしたちのために戦って下さる神は、わたしたちのすぐ近くにおられます。

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