あさのことば 2020年12月14日(月)放送    あさのことば宛のメールはこちらのフォームから送信ください

野島邦夫(日本キリスト改革派教会牧師)

野島邦夫(日本キリスト改革派教会牧師)

メッセージ: 教会と礼拝(2)生けるキリスト



 いかがお過ごしでしょうか。野島邦夫です。
 今回のシリーズでは、教会と礼拝について改めて考えます。

 教会はキリストの体、キリストは教会の頭(かしら)、と言われます。これは、文字通り(※文字が表す通りの)人体の頭と体、ではありませんが、的確な表現です。復活して今は天におられるキリストが、聖霊を通して、個々の群れを、また全ての群れを、神の力を与えて結び付けて秩序を保たれますから。信徒個人個人の寄り集まりが教会ではなく、教会を通してキリストはこの世に働きかけ、個々人を教会に招き入れ結び付けてくださいます。

 この生けるキリストに信仰を通して結ばれることが何よりも重要です。ところがこの「頭、生けるキリスト」が、注意しないと「キリスト教の教え」にすり替わります。キリストとの人格的交わりに生きることが、キリスト教の教えを信奉して生きることに変質します。生けるキリストからいつも励まされて、どうすればこのお方に喜んでいただけるか考えながら歩むはずの生き方が、キリスト教主義者の生き方に変質します。

 キリスト教の教えは一面ヒューマニズム、つまり人間尊重主義に重なりますから、それを守ることも大切です。ただ要注意です。その時よく、より重要な神中心、キリストを愛することが、人を愛することにすり替わってしまいます。その時、教会は人権擁護団体になるかもしれませんが、キリスト教会ではなくなります。

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