キリストへの時間 2021年6月27日(日)放送  キリストへの時間宛のメールはこちらのフォームから送信ください

高内信嗣(山田教会牧師)

高内信嗣(山田教会牧師)

メッセージ: 心を燃やせ

【高知放送】
     

【南海放送】
     

 おはようございます。高知県香美市にある山田教会で牧師をしています、高内信嗣と申します。
 昨年、鬼滅の刃というアニメが大ヒットしました。ご存じの方も多いかと思います。炭治郎という心優しい青年が鬼になってしまった妹の禰豆子を人間に戻す方法を探すために鬼と戦う物語です。鬼滅の刃の人気は衰えることがなく、勢いそのままに昨年、映画化もされました。劇場版(「鬼滅の刃」無限列車編)は日本における映画の興行収入ランキングで1位になる快挙を成し遂げました。劇場版の主題歌はアーティストのLisaさんが歌う『炎』(ほむら)で、昨年の日本レコード大賞を受賞しました。

 私も今年に入って観に行きましたが、恥ずかしながらマスクがびしょびしょになるまで泣いてしまいました。観に行く前は何でこんなに大ヒットしているんだろうと疑問に思っていましたが、観に行ってその理由が良く分かりました。まだ視聴していない方は是非、観てほしいと思います。なので、ネタバレになることはここでお話しいたしません。

 ですが少し、どのような物語なのかだけ触れさせていただきますと、煉獄杏寿郎(れんごくきょうじゅろう)という強い剣士が出てきて、命がけで無限列車に乗っている乗客を守り、強い鬼と戦うというストーリーです。この映画のキャッチフレーズの一つに「心を燃やせ」という言葉があります。これは煉獄さんの言葉です。命をかけて戦う煉獄さんの「心を燃やせ」という一言に胸が熱くなった人が多かったと思います。

 さて、実は聖書の中にも「心が燃える」という表現があります。それはイエス様の二人の弟子たちの言葉の中にありました。二人の弟子は復活されたイエス様に出会うという体験をしました。しかし、彼らの心の目は開いておらず、鈍くなっていて、目の前にいる人がイエス様だとは分からなかったのです。イエス様は彼らに対して、旧約聖書全体を用いてご自身のことを説明されました。その後、二人の目は開け、イエス様だと分かるにいたったのです。心の目が開いた彼らは言いました。「道で話しておられるとき、また聖書を説明してくださったとき、わたしたちの心は燃えていたではないか。」(ルカ24:32)

 彼らはイエス様のお働きが分かり、心が燃えるという体験をしたのです。イエス様のお働きとは、それは罪をもった人間のために十字架に架かって、代わりに死んでくださったということです。自分で自分を救うことのできない弱い人間のために、イエス様は命を投げ出して救ってくださったのです。それはあなたを守るためです。煉獄さんが炭治郎たちを守るために戦ったように、イエス様はあなたのために戦ってくださいました。二人の弟子はそのイエス様の事実を知って、心が燃やされたのです。煉獄さんは炭治郎に言いました。「己の弱さや不甲斐なさにどれだけ打ちのめされようと、心を燃やせ。」

 現実に、私たちは自分の弱さに打ちのめされることがあるかもしれません。しかし自分の弱さに打ちのめされようと、イエス様はあなたのために命をささげてくださいました。不甲斐なさに苦しめられても、あなたが心燃やされて前を向いて生きるためにイエス様は命を投げ出してくださいました。あなたの存在はイエス様の命が投げ出されるほど大切なものなのです。



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