あさのことば 2022年3月10日(木)放送    あさのことば宛のメールはこちらのフォームから送信ください

川杉安美(草加松原教会牧師)

川杉安美(草加松原教会牧師)

メッセージ: 恵みに気づく



 ごきげんいかがでしょうか。草加松原教会の川杉安美です。
 キリスト教にとって代表的な人物である、パウロという人がいます。この人は、何か大きな病を担っていたようです。癲癇(てんかん)ではないかとか、マラリアではないかとか、推測されますが、具体的には分かりません。

 パウロは、その病が自分から去るように、何度も何度も、神様に祈ったようです。しかし、病は治りませんでした。普通なら、祈りはきかれないではないか、御利益がないではないか、となりそうです。しかし、代わりに神様から答えをいただきました。コリントの信徒への手紙二 12章9節以下にあります。「わたしの恵みはあなたに十分である。力は弱さの中でこそ十分に発揮されるのだ」。

 それで、パウロは言います。「キリストの力がわたしの内に宿るように、むしろ大いに喜んで自分の弱さを誇りましょう。それゆえ、わたしは弱さ、侮辱、窮乏、迫害、そして行き詰まりの状態にあっても、キリストのために満足しています。なぜなら、わたしは弱いときにこそ強いからです。」これが、キリストを信じる者の生き方でしょう。

 病が治る、ということもあります。それもまた恵みです。しかし、そうでなくても、それを通して、神様の恵みが現されます。治らなくても、そこに恵みが及びます。

 どのような状況、どのような場合でも、祈りによって、そこにある恵みを見出すことができます。祈りによって目が開かれ、その状況、その場において、キリストが共にいてくださることを見出せるのです。主の恵みは、あなたのその状況の中にも及ぶのです。それが分かるまで、祈りましょう。

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