あさのことば 2022年4月 5日(火)放送    あさのことば宛のメールはこちらのフォームから送信ください

中山仰(花見川キリスト教会牧師)

中山仰(花見川キリスト教会牧師)

メッセージ: 神の御手の業



 おはようございます。花見川キリスト教会の牧師、中山仰です。
 聖書の出エジプト記に、モーセがイスラエル民族を率いて、2つに割れた紅海を歩いて渡り、追ってきたエジプト軍は返す波のため全滅した、という場面があります(出エジプト14:21参照)。YouTubeでその場面の検証動画が公開されていたので見てみました。

 紅海と言われる場所は水深が深く、ちょっとやそっとの風があっても、多少水が引いても、歩いて渡ることは不可能です。最近の研究によると、ナイル川の地中海に注ぐ場所に、葦が生えている水深の浅い「葦の海」と推測できます。そこには、潮流の関係で、水が干上がる時が実際にありますので、紅海が2つに割れた場所は、この「葦の海」であろうというのです。

 でもそうなると、乾いた土地をイスラエル民族が渡ることはできても、追手のエジプト軍が返す波で全滅する、という証明はできません。約800キロ離れた地中海上のサントリーニ島では、火山爆発により、過去に何回か大洪水が起きています。モーセたちはちょうどそれに遭遇した、という推測は、興味深いものでした。

 ただし、それらの自然現象により、それぞれの民族が自分たちの宗教に合わせる形で利用した結果である、と結論づけていたことは残念でした。聖書の奇跡はただの自然現象ではなくて、キリストを信じる者たちは、その背後におられる神が、必要に応じて起こされているということを信じるからです。津波や台風、洪水などの自然現象やコロナウイルスの蔓延などを、単なる偶然と考えるのではなく、その背後におられる神の御業と受け取める人は、幸いではないでしょうか。

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