あさのことば 2022年10月23日(日)放送    あさのことば宛のメールはこちらのフォームから送信ください

山中恵一(東京恩寵教会協力牧師)

山中恵一(東京恩寵教会協力牧師)

メッセージ: 手を伸ばしなさい



 「手を伸ばしなさい。」イエス・キリストがそう言われると、手が動かなかったはずの男性は、不思議とその手を伸ばすことができました。そして、その手は、すっかりと元通りに回復されました(マルコ3:1-5参照)。「キリスト教を信じるとはどういうことなのか?」それは、「イエス・キリストに救いを求めて手を伸ばすことだ」、そんな風に言うことが出来るかもしれません。

 神の救いが必要なのに、救いを求めて伸ばすべき手が、まったく動かない。キリストに癒される前の男性の姿。それは、「誰かに救って欲しいのに、どうすることもできない。」そんな人生の行き詰りにある人間の姿を、象徴的に表しているかのようです。

 動かないはずの男性の手を動かしたのは、キリストの呼びかけでした。「私なら、あなたをそこから救い出すことが出来る。わたしにはあなたを救う力がある。さぁ『手を伸ばしなさい』。」この呼びかけに対して、「伸ばそうにも、自分の手は動かないのだ」と、男性はキリストの言葉を無視することができたかもしれません。しかし、そうはしませんでした。彼は、キリストの呼びかけに応え、動かないはずのその手を、イエス・キリストに向かって伸ばしたのです。彼は、こうして救われました。

 同じ呼びかけが、聖書を通して、今、あなたに向かってなされています。その「手を伸ばしなさい」。この呼びかけに、もしも、あなたの心が動くなら、手を伸ばすような思いで、ぜひ祈ってみてください。「私を救ってください」と。キリストの言葉を信じ、キリストに向かって願いを求めるなら、キリストは確かにあなたを救ってくださるからです。

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