キリストへの時間 2022年10月2日(日)放送  キリストへの時間宛のメールはこちらのフォームから送信ください

久保浩文(松山教会牧師)

久保浩文(松山教会牧師)

メッセージ: 真の高級食パンとは

【高知放送】
     

【南海放送】
     

 おはようございます。松山教会の久保浩文です。今朝のお目覚めはいかがでしょうか。
 まだ眠気眼でラジオを聞いておられる方もいらっしゃることでしょう。私達は、朝目覚めると、洗面をして朝食をとって、一日を始める方が多いと思います。

 しかし、中には、朝は苦手、一分一秒でも長く布団の中で過ごしたい、とぐずぐずしているうちについ寝過ごしてしまって、ああ、遅刻する、と慌てて家を出てしまう、という方も少なくないかもしれません。そうなると、落ち着いて朝食を摂るどころではなく、場合によっては、朝食抜きで過ごすことになります。昔のテレビ・コマーシャルで、有名な女優さんが、「いけません。朝食抜きは…」のセリフで、慌ただしい時間に追われている方でも、一日に必要な栄養分、カロリーが簡単に摂取できる乳酸菌飲料を紹介していました。

 皆様は、朝食では何を召し上がりますか?和食に凝っているとか、洋風では、香りの良いコーヒーを入れて、食パンをトーストして食べる方もおられるでしょう。最近、近くに住んでいる娘が突然訪ねて来て、手土産に食パンを置いて行きました。手提げ袋には、「高級食パン専門店」と印字がされています。私が普段口にしている、スーパーやコンビニで売っているのとは、値段も品質も数ランク上の商品です。

 何が他のパンと異なるのか。袋の中に入っていたしおりを見ると、「こだわりの食材」として、材料のメインの小麦粉を契約農家から仕入れ、新鮮な牛乳から造られたバターを使用しているとか。いわゆる、他のメーカーや工房とは異なる食材を使用し、パン生地を充分に熟成させた上で焼いていることが分かります。職人が手間暇をかけて、愛情をこめて作成した食パンは、確かに、いつも食べるのとは、一味も二味も異なって美味しいものでした。食パンの語源は諸説あるそうですが、おやつなどに食べる菓子パンではなく、「主食用パン」のことだそうです。確かに、高級食パンには、普段とは違うおいしさがあります。しかし、毎朝、主食用として、一日のエネルギー源として購入するには、余りにも高級かつ贅沢な感じがします。

 私達が、肉体的に健康を維持し、日常生活を送るためには、和食、洋食を問わず、主食となる物を摂らなければなりません。しかも、いくら高級な食事をしても、数時間後には、すぐに空腹感が襲ってきます。私達は、この日常の糧のために、日夜、働いていると言っても過言ではありません。しかし、肉体の糧は、一時は、私達に幸福感、満足感を与えて、心身の疲労感を癒してはくれますが、私達の魂の飢え渇きを癒してはくれません。

 かつて、主イエス・キリストは、ある少年が提供したわずかなパンと魚で、大勢の人を養われました。それを体験した人々は、再び、その奇跡に与ろうとして、主イエスの後を追いました。主イエスは、「わたしは、天から降って来た生きたパンである。このパンを食べるならば、その人は永遠に生きる。」(ヨハネ6:51)と、また、「わたしが命のパンである。わたしのもとに来る者は決して飢えることがなく、わたしを信じる者は決して渇くことがない。」(ヨハネ6:35)と言われました。

 私達は、目前の事柄に心を奪われ、食事をする暇も元気も失せてしまうということを経験したことはないでしょうか。主イエスは、私達のために天から降って来られた主食のパン、生きた命のパンです。主イエスが下さる御言葉の糧は、毎日、熟読玩味すればするほど、新しい発見と新しい希望が与えられる、真の「最高級食パン」です。

 主イエスの御言葉は、激しく移り変わる世情においても、いくら利便性と効率を求める時代においても、決して変わることがありません。私達が、人生の荒波に翻弄されて、心と魂に飢え渇きを覚えた時に、主イエスの与えて下さる御言葉の糧は、誰でもが、何時でも自由に無償で頂くことが出来ます。さらに、主イエスの御言葉を心から信じ、従って行くならば、決して飢えることがなく、様々な人生の重荷、しがらみからも開放され、その人は、永遠の命に導かれるのです。



※ホームページでは音楽著作権の関係上、一部をカットして放送しています。
Copyright (C) 2022 RCJ Media Ministry All Rights Reserved.