キリストへの時間 2022年12月25日(日)放送  キリストへの時間宛のメールはこちらのフォームから送信ください

申成日(広島教会牧師)

申成日(広島教会牧師)

メッセージ: 聖誕を待つ人々4(マリア)

【高知放送】
     

【南海放送】
     

 おはようございます。
 クリスマスの朝を迎えました。イブの夜はどのように過ごされたでしょうか。今日も聖誕を待つ人々として、イエスを産んだマリアについて話をさせていただきます。

 クリスマスと言えば、イエス・キリストの誕生でありますが、そのイエス・キリストが天から降りてきたわけではなく、一人の女性の胎を通してお生まれになったことは、非常に驚くべきことです。わたしたちは、ここで、イエスを産んだマリアがどんな人で、神様がなぜ彼女を用いることになったのか、イエスを待ち望むマリアの信仰はどんなものであったのかを、聖書を通して教えていただきたいと願います。

 「マリア」という名前は、ユダヤ人にとってはごく普通の名前です。神様がマリアを選んだのは、無条件的な選びです。もちろん、これから取り上げる彼女の姿を見ると、選ばれるに値する人であることは確かです。天使はマリアに現れて、「おめでとう、恵まれた方」(ルカ1:28)と言いました。恵みというのは、「それを受ける資格もないのに、その人に与えられた好意」です。マリアは、恵まれた人なのです。それが大きな大前提であります。

 そのような前提の中で、マリアは、神の言葉に服従する人でした。天使から与えられた受胎告知は、彼女にとっては、死刑を宣告されるようなことでした。結婚する前に彼女の妊娠が人々に知らされるならば、姦通罪として、石で打ち殺されることになっていたからです。しかし、マリアは、この天使の言葉を信じました。さらに、彼女は、信じるだけのことではありませんでした。「お言葉どおり、この身に成りますように。」(ルカ1:38)と、神の言葉に服従する信仰があったのです。

 そして、マリアは、キリストの御業を待つ人でした。聖書に記されているマリアの賛美を紹介します。ルカによる福音書1章49節から55節までです。「力ある方が、わたしに偉大なことをなさいましたから。その御名は尊く、その憐れみは代々に限りなく、主を畏れる者に及びます。主はその腕で力を振るい、思い上がる者を打ち散らし、権力ある者をその座から引き降ろし、身分の低い者を高く上げ、飢えた人を良い物で満たし、富める者を空腹のまま追い返されます。その僕イスラエルを受け入れて、憐れみをお忘れになりません。わたしたちの先祖におっしゃったとおり、アブラハムとその子孫に対してとこしえに。」

 マリアの賛美全体は、メシアを待ち望む者の賛美ですが、その方だけではなく、その方の御業を待ち望む賛歌でもあります。メシアが来られ、我々を救ってくださるだけではなく、貧しく、身分の低い、飢えている人々を愛し、彼らのために素晴らしい御業をなしてくださることを待ち望んでいます。

 わたしたちは、イエス・キリストをどのように迎えることが出来るでしょうか。自分は神の恵みをいただく値打ちもない者であることを自覚し、それにも関わらず、わたしの救いのために、わたしに恵みを与えてくださるために、この世に来られる救い主を、感謝して待ち望みたいと願います。イエス・キリストの誕生によって、わたしたちの卑しさも、わたしたちの貧しさも、わたしたちの飢え渇きもすべて満たされますように。その期待をもって、主の誕生を迎えたいと思います。


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