月刊誌リジョイス 聖書日課 2009年2月16日(月)

コヘレト10章 不確かな未来の前で

愚者は口数が多い。未来のことはだれにも分からない。死後どうなるのか、誰が教えてくれよう。(コヘレト10:14)

 規則や習慣どおりの生き方を好む人がいます。伝統を重んじて、一度決めたやり方を変えません。何ごとも以前のとおりに事を運ぶのが、安全・安心という生き方です。

 しかし、旧来の方策、方針を基準にして、人生のさまざまな決断を行うだけでは、歩みはどこか後ろ向きです。創造的で前向きの歩みをつくることはできません。人生の大事を決めるときには、過去の行動様式だけに頼ってはいられないのです。

 ところで、未来は、思い通りにいくどころか、予期せぬ事態が次々に起こります。そのなかで、未来について分かっているかのように、自らの見識を論じる者が現れます。コヘレトは、彼らを愚者と呼び、「未来のことはだれにも分からない」と、その口数の多さに閉口しています。

 不確かな未来を前にして、過去の繰り返しでは前進はなく、偶然の積み重ねに頼るだけなら、いずれ破綻を招きます。では、どうすればよいでしょうか。すべての時を支配される神に、現在と未来を委ねる信仰こそ、確かさの基です。たじろがずに明日に向けて顔を上げましょう。

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