月刊誌リジョイス 聖書日課 2009年8月12日(水)

エゼキエル27章 不沈商船ティルス号の難破

「誰が海の真ん中で
ティルスと同じようになっただろうか。
お前は海を越えて商品を輸出し
多くの国々の民を飽き足らせ
豊かな富と産物で、地上の王たちを富ませた。
今、お前は海で難破し、水中深く沈んだ。
お前の積み荷とすべての乗組員は沈んだ。」(エゼキエル27:32-34)

 ティルスの滅びについて語っている続きです。最高級の材料を使って造った豪華商船に喩えているのは、沖合の岩塊に建てられた町を不沈の船に見立てているからです。まさしく「不沈商船ティルス号」です。沖合にあるために攻城櫓を使えず、当時の船では十分な兵員を送り込むこともできず、かくしてここは難攻不落の要塞都市だったのです。

 ティルスの行っていた交易の手広さが分かります。遠くスペイン、ギリシア・イタリア地方、小アジア、エジプトから商品を運び、アラビアからアルメニア地方までの取引を行っています。スタッフも世界中から最優秀な者たちを集めています。

 優秀さは罪ではありませんし、努力するのは良いことです。しかし、ティルスは、自らの富に頼り、人に対しても、神の御前でも高ぶるものとなりました。自分たちに対処できない大きな力があることを忘れました。謙虚さを失ったのです。これが難破した(滅んだ)究極の原因です。人生の航路は、能力や経験だけでは乗り切れません。真の神を畏れる知恵こそが必要なのです。

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