月刊誌リジョイス 聖書日課 2010年11月20日(土)

ローマ11章 神の慈しみと厳しさ

だから、神の慈しみと厳しさを考えなさい。倒れた者たちに対しては厳しさがあり、神の慈しみにとどまるかぎり、あなたに対しては慈しみがあるのです。もしとどまらないなら、あなたも切り取られるでしょう。(ローマ11:22)

 引用聖句にある「倒れた者たち」とは、選びの民でいながら、キリストに接ぎ木されることを拒んだユダヤ人たちのことです。ここでパウロが語りかける「あなた」とは、キリストを信じ、キリストに結ばれた異邦人たちのことです。

 一見、神の厳しさがユダヤ人に及び、神の慈しみが異邦人に及んだかのようです。しかし、問題は、そのように単純ではありません。神の慈しみを受けた異邦人が、神の憐れみに「もしとどまらないなら、あなたも切り取られる」と、パウロは警告しています。もし、ローマの異邦人信徒たちが、自分たちの受けた救いを誇るなら、今度は、彼らの上に神の厳しさが臨みます。

 救われた者と救われていない者との間に、人間的、道徳的、人格的差はありません。キリスト者とは、ただ、神の憐れみによって捕らえられた者です。人を見下げて優越感を持つ理由など、どこにもありません。神には、枝を切り取ることも、再び接ぎ木することもおできになるのです。その神の慈しみと厳しさを心に刻みましょう。

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