民の指導者モーセは、神と民との間で苦しんでいます。確かに、民の不従順は今に始まったことではありません。エジプトを出たときからのお決まりの姿です(出15〜17、32章)。しかし今は、霊的にも組織的にも整えられて改めて歩み出した直後です。さらに、たった今御怒りの火に震え上がり、モーセの執り成しにすがって助け出されたところでもあります。それでも、民の口から出てくるのは不平や不満ばかりです。モーセはたまらず主に叫びます。「どうかむしろ、殺してください。…どうかわたしを苦しみに遭わせないでください」(11章15節)。モーセは主に言った。「あなたは、なぜ、僕を苦しめられるのですか。なぜわたしはあなたの恵みを得ることなく、この民すべてを重荷として負わされねばならないのですか。」(民数記11:11)