ヨシュア記には、カナンの住民を「滅ぼし尽くした」という言葉が何度も出てきます。今日の私たちの感覚からすると残酷なことに思えます。しかし、ヨシュアにとって「滅ぼし尽くす」ということは、主がモーセを通して命じておられたことでした。そして、それはイスラエルの民が異邦人に唆され偶像礼拝の罪に陥ってしまわないための命令でした(申20章17、18節)。ヨシュアはその主の命令に忠実に従ったのです。それこそ、ヨシュアが勝利と成功を収めた理由です。そのような主への服従があったからこそ、ヨシュアはカナン地方全域を獲得し、それをイスラエルに受け継がせることができたのです。こうして主がモーセに語られた御言葉は成就することになりました。ヨシュアはこうして、この地方全域を獲得し、すべて主がモーセに仰せになったとおりになった。ヨシュアは、それをイスラエルに各部族の配分に従って嗣業の土地として与えた。この地方の戦いは、こうして終わった。(ヨシュア11:23)