イスラエルが約束の地カナンに近づくと、主は今一度人々を集め契約を結ばれました。主が契約相手となさったのは、驚くほど広範囲の人々でした。特に「妻子、宿営内の寄留者、薪を集める者から水をくむ者」は、当時の社会では一人前扱いされていない人たちでした。女性や子どもは成人男性に劣るとされ、寄留者はイスラエル民族と血統的に異なる外国人、薪集めや水くみをするのは奴隷ということで(ヨシュ9章参照)、低く扱われがちでした。しかし、主はそうした人々をも分け隔てせず神の民とし、愛の御手を差し伸べると宣言されました。今日、あなたたちは、全員あなたたちの神、主の御前に立っている。部族の長、長老、役人、イスラエルのすべての男子、その妻子、宿営内の寄留者、薪を集める者から水をくむ者に至るまでいる。それは、…今日、主があなたを立てて御自分の民とし、自らあなたの神となられるためである。(申命記29:9-12)