月刊誌リジョイス 聖書日課 2017年9月13日(水)

ヨシュア9章 不実と無知を癒やされる神

ヨシュアは彼らと和を講じ、命を保障する協定を結び、共同体の指導者たちもその誓いに加わった。(ヨシュア9:15)

 約束の地カナンに入るイスラエルの民に、神は既存の民と町々を「滅ぼし尽くす」よう命じました(申7章2節)。しかし既存の民を皆殺しにしたわけでないことは、聖書の記録からも歴史的な知見からも明らかです。

 ギブオン人は、遠方からの困窮者を装ってヨシュアを訪ね、助命と占領地での居住を求めて、イスラエルとの「協定」を謀ります。虚偽を見抜けないまま和を講じ、指導者たちは協定締結の誓いに加わります。虚偽に基づくことが後日判明すれば、一般の契約なら破棄されるでしょう。しかしこの場合は、誓いを神に立てたという理由で、契約は継続されます(ヨシュ9章19、20節)。御前での誓約は、人間の不実と無知にまさり、隠された偽りを癒やす力をもつことが、暗示されています。

 ギブオン人は、イスラエル共同体と主の祭壇で一種の神殿奴隷として奉仕し、捕囚後の城壁再建にも貢献します(ネヘ3章)。ギブオン人の例を「ぶどう園の労働者」の譬に繋いで語る説教伝統もあるようです(マタ20章)。不利益な誓いさえ癒やして用いる神の知恵。すべてを益とする神に感謝します。

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