月刊誌リジョイス 聖書日課 2018年10月31日(水)

エレミヤ11-12章 預言者の孤独

アナトトの人々はあなたの命をねらい
「主の名によって預言するな
我々の手にかかって死にたくなければ」と言う。(エレミヤ11:21)

 歯に衣を着せぬエレミヤの預言は周囲から親しい者たちを遠ざけます。厳しい批判の言葉など聞きたくないのは世の常です。「アナトト」はエレミヤの故郷です。故郷の人々はエレミヤの告げた神の言葉に怒りをあらわにし、彼を亡き者にしようと企てました。彼は何も親兄弟を憎んで神の裁きを告げたわけではありません。包み隠さず神の言葉を語らねばならないのが預言者の務めです。しかし、それが人から疎まれ、命さえ狙われる理由になりました。

 真実を覆い隠すために、暴力によって口を封じようと試みるのは罪深い世界の現実です。不正を暴こうとするジャーナリストの仕事がいつも命がけにならざるを得ないのと同様です。そして偽預言者と同じく、保身のために権力の側につく選択をする者も少なくありません。

 預言者は屈強な精神力の持ち主だったわけではありません。正しい裁きを神に求めて、時には激しく神に訴えながら、神の言葉に命を預けて闘いました。ここに神の御言葉をいただいた教会の孤独と崇高な召しがあります。主イエス・キリストがその先頭におられます。

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