月刊誌リジョイス 聖書日課 2022年12月11日(日)

雅歌7-8章 歩みを一つ経るたびに愛を信じて

  

エルサレムのおとめたちよ、誓ってください
愛がそれを望むまでは
愛を呼びさまさないと。(雅歌8:4)

 おとめは「愛がそれを望むまでは」と、これまでに二度繰り返した言葉を最後にもう一度、発します。同じ言葉は発せられるたびに、その意味を深め、ここに辿り着きました。

 最初に、その言葉が発せられたとき(2章7節)、おとめの心は恋しい人を待ち望む期待と不安を織り交ぜながら、周囲に騒ぎ立てないことを求めました。無邪気な冷やかしに愛が壊れてしまうことを恐れたのです。

 2回目に、その言葉が発せられたとき(3章5節)、おとめの心は現実感のない勇気に背中を押され、自分の力で愛を成就させてみせるという気迫に満ち満ちていました。愛はもう目の前にあるようにさえ思えて。

 しかし、愛を意のままに手にできないという挫折の先に、3回目、その言葉が発せられたとき、おとめの心に残されていたのは、愛それ自体の力を信じることだけでした。恐れることも、根拠のない安心に破れることも経験して、おとめの心は今、愛が自ら望み、成就へと動き出す時を見つめます。愛は手繰り寄せるものでも、ただ待つものでもなくて、信頼するものであることを知ったからです。

 そんなふうに主を待つ私たちの心も、歩みを一つ経るたびに余計なものがはぎ取られ、澄んだ信頼だけが残されればいいのにと願わされます。

 【祈り】 主よ、あなたを待つことで、自分のいろいろな心を知りました。そして、今はただ、あなたの愛を信じます。

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