月刊誌リジョイス 聖書日課 2023年1月 2日(月)

イザヤ43章 一歩前に踏み出すために

  

初めからのことを思い出すな。
昔のことを思いめぐらすな。
見よ、新しいことをわたしは行う。
今や、それは芽生えている。(イザヤ43:18-19)

 「初めからのことを思い出すな。昔のことを思いめぐらすな」と語られます。「初めからのこと」、「昔のこと」とは出エジプトの出来事のことです(16、17節参照)。出エジプトは、イスラエルの民にとって神の最大の救いの御業です。神の民の原点であり出発点です。繰り返し思い出すことは信仰の根幹に関わることでしょう。しかし、ここではそのことを思い出すな、思いめぐらすなと語られます。なぜでしょうか。

 この御言葉は、バビロン捕囚の時代に語られました。長く続く捕囚生活の中でイスラエルの民の魂は傷つき深く病んでいたのです。昔、生ける神はお働きになったが、今はもう何もしてくださらない。昔はよかった、しかし、今はもう未来への希望を持つことができない、彼らはそう思い込んでいました。

 今の現実と向き合うことができず過去の栄光にすがり、望みをもって未来への道を歩み出すことができない。それは私たちにも起こることです。昔の教会は良かった、活気があった。礼拝にもたくさんの人たちが集っていた。しかし、今はもう…。

 しかし、そこで主なる神はお語りになります。「見よ、新しいことをわたしは行う」と。人が膝を屈したところで生ける神はお働きになります。

 【祈り】 生ける神よ、信仰の望みのゆえに一歩前に踏み出させてください。

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