月刊誌リジョイス 聖書日課 2023年6月 2日(金)

使徒7章 栄光の神天上のイエスを証しする

  

「兄弟であり父である皆さん、…わたしたちの父アブラハムがメソポタミアにいて、まだハランに住んでいなかったとき、栄光の神が現れ、…」(使徒7:2)

 最高法院に引いて行かれたステファノの姿は、十字架を前にして同じように最高法院で裁判を受けられたとき、ご自身のことを忠実に証しされた主イエスの姿に重なります。

 不当な裁判でも、ステファノは相手に敬意を払い、同胞を思いやる心をもって語りだします。「兄弟であり父である皆さん、聞いてください」と。そして、アブラハムに現れた神を「栄光の神」と呼びます。この「栄光の神」とは、背後にある壮麗な神殿の栄光を意識した言葉です。ステファノは、主の霊に満たされて、当時の宗教的指導者たちが誇っていた信仰の父アブラハム、律法を与えられたモーセについて物語ります。しかし、あくまでも、ステファノが思い起こしているのは、「栄光の神」が信仰の父祖たちに現れ、一つひとつの出来事を通してイスラエルの民に注がれた、神の約束の実現です。ヨセフもまたあらゆる苦難から助け出されました。ステファノの説教は絶えず神に導かれた民と自分、そして主イエスの苦難から栄光への道を訴えています。

 ステファノは、説教を聞いた人びとの激しい怒りの中で、主イエスが神の右の座に立っておられるのを見ながら、「主イエスよ、わたしの霊をお受けください」と祈りました。十字架の主こそ、真の「栄光の神」です。

 【祈り】 主よ、あなたの霊に満たされて、説教者と教会の兄弟姉妹たちが、あなたの栄光を現す者としてください。

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