エレミヤ27章 すべてを主の御心と受け止める
「わたしは、大いなる力を振るい、腕を伸ばして、大地を造り、また地上に人と動物を造って、わたしの目に正しいと思われる者に与える。」(エレミヤ27:5)
年若い預言者エレミヤに与えられた使命は、実に過酷なものでした。彼の預言はユダの政治的支配者や宗教的指導者、また民にとっては受け入れがたいものでした。バビロンの王ネブカドネツァルに完全に降伏するように、というものだったからです。
このときすでに神殿の祭具の一部はバビロンに持ち去られていました。そして偽預言者たちは、「主の神殿の祭具は今すぐにも…戻って来る」と楽観的な預言をしました(16節)。
エレミヤはその中で、彼らに主の厳しい言葉を告げました。「今やわたしは、これらの国を、すべてわたしの僕バビロンの王ネブカドネツァルの手に与え、…諸国民はすべて彼とその子と、その孫に仕える。しかし、彼の国にも終わりの時が来」る(6節)。
主は、バビロンの王ネブカドネツァルを「わたしの僕」と呼ばれます。主は、ご自分の聖なる目的を果たすための器として、異教徒である彼を選び、用いようとされていたのです。
主はご自身の選びの民をご自分に似た聖い者とするために、すべての被造物をご自由に用いられるお方です。計り知れない全知の主の摂理の中で起こるすべてのことには、主の聖い目的があるのです。今、理解できないことも、万事を働かせて益としてくださる主に信頼し、一切をゆだねることができる信仰者は幸いです。
【祈り】 すべてのことの中にあなたの御手を見ることができますように。
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