「おのおの悪の道を離れて立ち帰り、行いを正せ。…そうすれば、わたしがお前たちと父祖に与えた国土にとどまることができる。」(エレミヤ35:15)
これも時は少し遡ってヨヤキムが王であった頃、レカブ人一族の真実な信仰が明らかになったことがありました。レカブ人とは先祖の教えを守って「ぶどう酒を飲まず、住む家を建てず、ぶどう園、畑、種を所有せず、天幕に住んで」いた部族でした(8〜10節)。律法にそう規定されているわけではありませんが、その忠実な信仰の姿勢が評価されて、エレミヤには「彼らにぶどう酒を飲ませなさい」との命令が主から下りました。預言者が身をもって神の言葉を体現するという御言葉の告知の仕方です。
レカブ人は普段は荒れ野で生活していたようですが、戦争の最中、エルサレムの都に避難してきていたのでしょう。そこへ主の言葉が臨んで、エレミヤは彼らを主の神殿に招き、言葉の通りに酒を勧めるのですが、案の定レカブ人はそれを拒んで先祖の教えを守ると主張しました。
すると主の言葉が再びエレミヤに臨んで、そうしたレカブ人に比べて、ユダとエルサレムの住民の主に対する忠誠心がいかにいい加減なものであるかが問われたのでした。
レカブ人のように原理主義的に先祖伝来の伝統を守ることが信仰ではありませんが、語られた神の言葉にどう真実に向き合うかはいつでも信仰の課題として問われます。
【祈り】 真理である御神、あなたが私たちに誠実であるのと同じように、私たちにも誠実な信仰をお与えください。
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