月刊誌リジョイス 聖書日課 2024年11月26日(火)

エレミヤ36章 預言者の真実な言葉を伝える仕事

  

「この災いは、すべて既に繰り返し告げたものであるが、彼らは聞こうとはしなかった。」(エレミヤ36:31)

 預言者には忠実な弟子たちがいて、先生が聞いた主の言葉を余さず書物に書き留めたことが、きょうの箇所からわかります。エレミヤにはバルクがいて、彼は師匠の言葉を巻物に書き取る奉仕をしていました。ここは聖書の成立を考える上でも重要な個所で、特に32節では書記のバルクが「同じような言葉を数多く加えた」とありますから、単に口述筆記をしただけでなく、師匠の言葉に手を加えて編集作業をしたことも伺えます。そのようにして預言者の言葉は民の内に蓄えられて後代に伝えられていったのです。

 さて、そうして書き留められたエレミヤの言葉は民衆にも公に語られたのですが、王であったヨヤキムは恐れもせずにその巻物を暖炉の火にくべて燃やしてしまいました。こうして、預言者が主の言葉を伝えても悔い改めようとしなかったエルサレムの王宮の不信仰によって、国は滅びへと向かったことが伝えられます。

 エレミヤの言葉は、再度、書記のバルクによって書き取られ、失われることなく保存され、後の時代にはそれが真正な主の言葉であることが認められて、聖書に組み込まれることになりました。

 【祈り】 聖書の言葉によって真理をお語りになる御神、私たちも聖書を大切に世界に広く伝えることができますように。

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