ウエストミンスター小教理問答の学び 第21問

第21問 贖い主キリスト

問: 神の選民のあがない主とは、どなたですか。

答: 神の選民の唯一のあがない主は、主イエス・キリストです。このかたは、神の永遠の御子でありつつ人となられました。それで、当時も今もいつまでも、二つの区別された性質、一つの人格をもつ、神また人であり続けられます。


 問21〜28はキリストについての教えです。1.キリストはどんな方か(問21〜22)、2.どのような働きをなさるか(問23〜28)が教えられます。

キリストの二性一人格

(1) キリストは神です(ヨハネ20:28参照)。

(2) キリストは人です。疲れ、悲しみ、悩みなど人の弱さを負っておられます。

(3) キリストは神と人の二つの性質を持ちつつ、一つの人格の方です。普通の人は魂と肉体で一つの人格ですが、キリストは、神性と人性(魂と肉体より成る)で一つの人格であられます。

二性一人格の救い主の必要

(1) 人を代表して罪を背負い、十字架で神からの罰を受けて下さる方は、人でなければなりませんでした。

(2) 全人類が永遠に償い続けるほかない罪責を、お一人で、十字架の限られた時間の中で、償い尽くすことができる方は神でなければなりませんでした。

(3) 人の代表として掛かられた十字架が、神である方の十字架として無限の価値を持つために、救い主は一人格の内に神性と人性を備える必要がありました。

二性一人格の教えの不思議さ


 キリストが疲れ、痛み、悩まれるなら、全能の神ではないのではないか、という疑問を時々聞きます。二性一人格の教理は人間の理解を越えています。しかし、人間には理解不能なこの教えを、聖書は明らかに差し出しています。それは、聖書の教えが人の考案によらず、神の啓示によることを鮮やかに示しています。

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