詩の心 | サムエル記下 22章

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サムエル記下 22章

主はわたしの岩、砦、逃れ場
わたしの神、大岩、避けどころ
わたしの盾、救いの角、砦の塔。
わたしを逃れさせ、わたしに勝利を与え
不法から救ってくださる方。日本聖書協会『聖書 新共同訳』 サムエル記下 22章2節~3節

詩の心

サムエル記下22章には、感謝の歌が祈りの心でうたわれています。感謝を祈ることの大切さを覚えます。

ダビデはすぐれた詩人でした。ここだけではなく、詩編にはダビデの作とされるものが多く記されています。

私たちは、その言葉の一つひとつに感動を覚えるのですが、それは、ダビデの詩がただ芸術性に富んでいるからというわけではありません。その詩の言葉に、ダビデの、主に対する確固とした信頼を見いだすからです。信頼は、何ら疑いも、信仰的葛藤もない完璧な信心から出てくるものではありません。

ダビデの詩編には、感謝と共に、苦悩、嘆息、悲しみ、時には神に対する疑問を表現する言葉が満ちています。果たしてこの作者は神を信じているのかと問いたくなるような言葉も残しています。だからこそ私たちはダビデの詩に感動させられます。まったくの絶望状態に見舞われ、信と不信の境界線まで押しやられ、そこで神を信じると告白する、そのようなきわどさも珍しくありません。しかし、そこでこそ私たちの現実と共鳴し、主に対する信頼に新しく気付かされます。

金田 幸男(西谷伝道所)