神に逆らう者の喜びは、はかない | ヨブ記 20章

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ヨブ記 20章

神に逆らう者の喜びは、はかなく
神を無視する者の楽しみは、つかの間にすぎない。日本聖書協会『聖書 新共同訳』 ヨブ記 20章5節

神に逆らう者の喜びは、はかない

ヨブは、19章29節で、友人たちに「あなたたちこそ、剣を危惧せよ」、「裁きのあることを知るがよい」と警告しました。その言葉を受けて、ツォファルは激しい怒りをあらわします。「あなたの説はわたしに対する非難と聞こえる」、「わたしは反論せざるをえない」と。

ツォファルはここで新しいことを語っているわけではありません。彼は、前回(11章)同様、因果応報の教理を、厳しさを増したかたちで繰り返しながら、ヨブを責めているに過ぎません。「神に逆らう者の喜びは、はかなく」、「豊かさの極みにあって欠乏に陥り」、「食い尽くして、何も残さない」、「神の怒りの日に、洪水が起こり、大水は彼の家をぬぐい去る」。このように、ツォファルは、「神に逆らう者」の運命を語ります。

相変わらずの因果応報一点張りでヨブを説得できるのでしょうか。ヨブは、ツォファルの言う「神に逆らう者」ではありません。ツォファルは、ヨブに変わるように求めます。しかし、変わらなければいけないのはヨブではなくツォファルたちです。けれどもまた、その姿こそ、罪深いわたしたちの姿かもしれません。

西田 三郎