心が挫けるとき | 詩編 143編

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詩編 143編

わたしの霊はなえ果て
心は胸の中で挫けます。
わたしはいにしえの日々を思い起こし
あなたのなさったことをひとつひとつ思い返し
御手の業を思いめぐらします。日本聖書協会『聖書 新共同訳』 詩編 143編4節~5節

心が挫けるとき

詩人は敵に命をねらわれ「わたしはさながら墓穴に下る者です」と絶望感をあらわにしています(7節)。人間的には助かる見込みがない中で、詩人の心は意気消沈していきました。「わたしの霊はなえ果て、心は胸の中で挫けます」と赤裸々に告白しています。

信仰者でも激しい試練に直面するとき、どうしようもないほど心が沈むことがあります。直面している試練にだけ目を留めるならば、詩人のように落胆し、そこから抜け出せなくなってしまう弱い者です。

ここで詩人がとった信仰回復の方法は非常に賢いものでした。それは、これまでに主がなしてくださった御業を思い巡らすということでした。彼の人生の中で主がなしてくださった驚くべき救いの御業、また歴史の中で主の民イスラエルになしてくださった御業、それらをひとつひとつ思い返し思い巡らしたのです。

私たちも試練から目を離して、主が神の民に、そして私たちに何をしてくださったかを、御言葉をとおして黙想し、そこから希望と力をいただきましょう。

後藤 公子