主が与えてくださる信仰 | マルコによる福音書 9章

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マルコによる福音書 9章

イエスは言われた。「『できれば』と言うか。信じる者には何でもできる。」日本聖書協会『聖書 新共同訳』 マルコによる福音書 9章23節

主が与えてくださる信仰

「信じます。信仰のないわたしをお助けください」。この父親の言葉は論理的に矛盾しています。どうして、信仰のない者が「信じます」と言うことができるのでしょうか。

この父親は悪霊に苦しむ息子を助けるために、今まで必死に生きてきたのでしょう。少しでも可能性があるならばどこにでも息子を連れて行ったはずです。しかし、それはいつも裏切られました。今回、父親は一縷の願いを持って息子をイエスの弟子たちのもとに連れてきました。しかし、父親の期待はここでも裏切られてしまいます。弟子たちは息子を支配する悪霊に手も足も出ない無力な醜態をさらすしかなかったのです。父親が今まで経験したすべての体験が彼から「信じます」と言う力さえ奪ってしまったでしょうか。

実は私たちは誰も自分では「信じます」と言う力を持っていません。そして、そのような私たちが「信じます」と言えるのはすべて主イエスの恵みの御業のおかげです。主イエスは今日も信じることができない私たちに、信仰を与えてくださるお方です。

櫻井 良一(東川口教会)