ユダ族のはじまり | 創世記 38章

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創世記 38章

ユダは調べて言った。
「わたしよりも彼女の方が正しい。わたしが彼女を息子のシェラに与えなかったからだ。」日本聖書協会『聖書 新共同訳』 創世記 38章26節

ユダ族のはじまり

ユダはカナン人の妻をめとり、エル、オナン、シェラという三人の子をもうけます。やがて長男のエルはタマルと結婚しますが、エルは若くして主に背いて死んでしまいます。当時の掟によって次男のオナンが、タマルに責任を負わなければなりませんが、その義務を果たすことなく彼も死んでしまいます。さらに、三男のシェラまで死ぬことを恐れたユダは、シェラにタマルへの義務を負わせず、タマルを実家に帰してしまいます。

何年かの後、タマルは神殿娼婦になりすまして舅のユダと関係し、子を宿します。ここに記されているのはタマルの罪でしょうか。そうではありません。ユダとその家の罪です。タマルはユダより正しいのです。

ユダ族は、イスラエルの十二部族のなかの代表的な氏族になっていきます。そのユダ族のはじまりがここに記されています。それはまことに罪深いものでした。しかし、聖書は事実を正直に記録しています。神の憐れみを信じるからです。やがて「ユダはタマルによって…」と主イエス・キリストの系図にもこのことは記されます(マタ1章3節)。

橋谷 英徳(関キリスト教会)