神に依り頼めば恐れなし | 詩編 56編

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詩編 56編

神の御言葉を賛美します。
主の御言葉を賛美します。
神に依り頼めば恐れはありません。
人間がわたしに何をなしえましょう。日本聖書協会『聖書 新共同訳』 詩編 56編11節~12節

神に依り頼めば恐れなし

56編の表題から、ダビデがサウルの手を逃れてペリシテの敵陣に入り込んで、捕えられて殺されそうになったときの詩であるとわかります。サウルとペリシテ人という二つの敵に囲まれたとき、詩人は神に憐れみを願い、依り頼みます。この状況から逃れるには神に頼る以外にはありません。神はこの苦難をご存じです。状況は敵に囲まれていたとしても、神はわたしを見捨てられないと信じるとき、人は安心感を得て、神を賛美します。

詩人は涙を流しながら、「神よ、わたしを憐れんでください」と祈ります。状況は敵に取り囲まれていますが、それは、ただ敵の攻撃から救い出してくださいとの祈りではないでしょう。彼は、心の奥底で、人を恐れてしまう自分、神に依り頼めない自分がいることを知って、自分の魂の救いを願うのです。

そのとき、彼は神を呼び求めます。目には見えなくとも、わたしを救い出してくださる神はわたしの味方だと悟るのです。神の御名を呼び、神に依り頼めば恐れることは何もありません。この世を支配する死さえも、打ち破らせてくださいます。

小中 史郎