だんだん分かって来る | 使徒言行録 10章

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使徒言行録 10章

そこで、ペトロは口を開きこう言った。「神は人を分け隔てなさらないことが、よく分かりました。どんな国の人でも、神を畏れて正しいことを行う人は、神に受け入れられるのです。」日本聖書協会『聖書 新共同訳』 使徒言行録 10章34節~35節

だんだん分かって来る

使徒ペトロは御言葉の教師です。コルネリウスも真の神を信じ、祈りと善き働きに熱心な異邦人でした。

仏教の教えに、指導者たる者は「弟子が悟りを開こうとするその瞬間を見逃さず働きかける」べきことが言われ、なるほどと思わされます。

ただし、この物語は似ているようで違います。ペトロはコルネリウスによって、コルネリウスはペトロによって福音の真理にあずかります。導かれたのは唯一の師である主イエスです(マタ23章8節)。彼らは共に弟子なのです。

確かに、ペトロは「よく分かりました」と告白します。しかし正確には「分かって来ました」ということです。神を十分に分からせるためにこそ人生と教会が与えられます。信仰の成長は、時に劇的ですが、基本的には漸進的です。唯一の師と弟子たちと共に謙虚に歩みましょう。

私たちはきょう、誰と出会うでしょうか。もしかしたら、その未信者との出会いによって、私たちの神理解が深められ、広げられるかもしれません。同時に、彼を救いに導く福音の言葉を、ほかでもないわたしが語るように導かれるかもしれません。

相馬 伸郎(名古屋岩の上教会)