王のもっとも大切な務め | サムエル記上 13章

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サムエル記上 13章

焼き尽くす献げ物をささげ終えたそのとき、サムエルが到着した。…サムエルは言った。「あなたは何をしたのか。」サウルは答えた。「兵士がわたしから離れて散って行くのが目に見えているのに、あなたは約束の日に来てくださらない。しかも、ペリシテ軍はミクマスに集結しているのです。」日本聖書協会『聖書 新共同訳』 サムエル記上 13章10節~11節

王のもっとも大切な務め

王として立てられたサウルには、ペリシテ軍と戦う責任がありました。そのため、サウルは常備軍を組織し(2節)、今やペリシテとの戦いを目の前にしています(5節)。けれども、サムエルが来ません。戦争に備えて献げ物をささげる必要がありますが、約束の7日間を待ってもサムエルが来ないのです(8節)。待ちきれずにサウルが自分の手で献げ物をささげたとき、サムエルが到着しました。

「あなたは何をしたのか」と言われてサウルが責められるのは、酷なようにも思われます。けれども、儀式的に献げ物をささげさえすればよいのではありません。献げ物をささげるサムエルを通して主の御心を尋ね求めることこそ、本当に必要とされることでした。主に聞き従うことが、王に求められるもっとも大切な務めだからです(12章24節)。サウルは、目の前のペリシテの脅威に心を奪われて、主の御言葉に聞く姿勢に立って忍耐することに失敗したと言えるでしょう。

目の前の事柄に心を奪われて、主の御心を尋ね求めることを忘れてはなりません。御言葉に対する真摯な姿勢が求められています。

望月 信(鈴蘭台教会)