十字架上の第五のことば-苦痛- | ヨハネによる福音書 19章28節

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ヨハネによる福音書 19章28節

この後、イエスは、すべてのことが今や成し遂げられたのを知り、「渇く」と言われた。こうして、聖書の言葉が実現した。日本聖書協会『聖書 新共同訳』 ヨハネによる福音書 19章28節

十字架上の第五のことば-苦痛-

「今や成し遂げられたすべてのこと」とは、何のことでしょうか。この問いに対する答えがイザヤ書53章5節にあります。すなわち「彼が打ち砕かれたのは、わたしたちの咎のためであった。彼の受けた懲らしめによって、わたしたちに平和が与えられ、彼の受けた傷によって、わたしたちはいやされた」。そうです。私たちに平和と癒しを与えるために、主イエスがお受けくださった身代わりの懲らしめ、その懲らしめのすべてが、今や成し遂げられたのです。それ故、私たちに向けられるべき聖なる御怒りはすべて取り去られ、祝福の御顔が向けられるようになりました。

こうして、大いなる使命を成し遂げられた主、それを知られた主は、初めて肉体的苦痛を口にされたのです。「わたしは渇く」。まことに主イエスは、その持てる力の限りを尽くして、身も心も魂も使い果たして、この使命を全うしてくださいました。そしてここに、救いを告げる聖書の約束が実現しました。

この主イエスのみもとに立ち帰るなら、誰もが平和と癒しを受けることができるのです(1ペト2章24、25節参照)。

小野田 雄二(上野緑ケ丘教会)