主の食卓 | 詩編 23編

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詩編 23編

わたしを苦しめる者を前にしても
あなたはわたしに食卓を整えてくださる。
わたしの頭に香油を注ぎ
わたしの杯を溢れさせてくださる。日本聖書協会『聖書 新共同訳』 詩編 23編5節

主の食卓

「食卓を整え」る。「杯を溢れさせ」る。こうした言葉は主の晩餐の礼典を想起させます。この詩は、聖餐の食卓において読まれるのがふさわしいのです。

羊飼いなる主イエスは十字架に死なれ、3日目に死に勝利してよみがえられることによってわたしたちの罪を贖い、死を取り除いてくださいました。それゆえ、わたしたちは永遠の命の祝福にあずかっています。羊飼いは肉体の死を超えて羊たちと共にいてくださいます。そして、主の羊たちは、終わりの日の、体のよみがえりの望みを抱いて、この地上を生きるのです。

ただ、この命の祝福は終わりの日にならなければあずかり得ないというものではありません。すでにこの地上でその前味を味わうことをゆるされます。主の食卓で、わたしたちは命のパンにあずかります。永遠の命の恵みを受け取ります。

荒れ野のようなこの世にあって、主の食卓はわたしたちの「青草」、「憩いの水」、砂漠のオアシスです。この食卓で罪の赦しと命の恵みにあずかります。だからこそ死をもたらすこの世の力と戦い、これに打ち勝つことができるのです。

木下 裕也(岐阜加納教会)