まことの裁き主である神 | 詩編 82編

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詩編 82編

「弱者や孤児のために裁きを行い
苦しむ人、乏しい人の正しさを認めよ。
弱い人、貧しい人を救い
神に逆らう者の手から助け出せ。」日本聖書協会『聖書 新共同訳』 詩編 82編3節~4節

まことの裁き主である神

聖書の教えは、唯一まことの神だけを神とする唯一神教です。その聖書に、神々があたかも存在するような表現があるのに戸惑います(1節)。実際にはいないのですから、結局のところ、神々とはそれを生み出す人間そのものです。神々が弱者を苦しめるのではなく、さまざまな意味での偶像を生み出す人間が社会を歪めます。

きょうの個所に出てくるような、強い者に味方し、弱い者たちがないがしろにされる権力者の横暴は、まるで今の世の中を見ているようです。どんなに社会制度が整えられても、人間の本質は変わりません。いえ、不正に傾く人間の本質が変わらないからこそ、さまざまな制度が必要とされ、生み出されてきたと言えるかもしれません。

昔も今も、罪に傾く人間の本性が不正を生み続けています。「神よ、立ち上がり、地を裁いてください」と叫ぶこの詩編の作者の声は、まさに今を生きる私たちの叫び声でもあります。しかし、そう叫ぶ私たち自身もまた罪深い性質を持っています。この人間の根深い問題を解決できるのは、まことの神だけです。

山下 正雄(RCJ メディア・ミニストリー)