主に望みをおく | 詩編 130編

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詩編 130編

深い淵の底から、主よ、あなたを呼びます。
主よ、この声を聞き取ってください。

わたしは主に望みをおき
わたしの魂は望みをおき
御言葉を待ち望みます。日本聖書協会『聖書 新共同訳』 詩編 130編1節~2節、5節

主に望みをおく

「わたしは主に望みをおき、わたしの魂は望みをおき、御言葉を待ち望みます」。

望みは生きていく上で大切なものです。主こそ、そして主の御言葉こそが私たちの望みです。なぜなら、主は私たちを決して孤独にはなさらないからです。「深い淵の底から、主よ、あなたを呼びます」。詩人は、光が届かない、暗い水の底、孤独の中から神を呼んでいます。自分の力でも、誰かの力でもなく、ただ神のみを頼りにして、自分の罪と向き合い、そこから神を呼ぶのです。そこでもし神に声が届かなければ、孤独のままです。しかし、神はその呼び声に沈黙をなさいません。神を畏れ、罪を認め、神を呼ぶ者の声を聞き、罪の深淵から救い出してくださいます。

「主よ、あなたが罪を心に留められるなら、主よ、誰が耐ええましょう。しかし、赦しはあなたのもとにあり」ます。ここに私たちの確かな望みがあります。その望みは、しかし魂の深淵から神を呼ぶことなくしては見出すことはできないはずです。

人生の暗い淵で、罪と向き合う中でこそ、神の赦しを、確かな望みを、私たちは神から与えられるのです。

國安 光(淀川キリスト教病院)