主と共に忍耐する時、逃げ出す時 | ルカによる福音書 21章

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ルカによる福音書 21章

「エルサレムが軍隊に囲まれるのを見たら、その滅亡が近づいたことを悟りなさい。そのとき、ユダヤにいる人々は山に逃げなさい。」日本聖書協会『聖書 新共同訳』 ルカによる福音書 21章20節~21節

主と共に忍耐する時、逃げ出す時

「エルサレムが軍隊に囲まれるのを見たら…ユダヤにいる人々は山に逃げなさい」。この予告が語られた約40年後、エルサレムはティトゥス率いるローマ軍によって包囲され、滅ぼされました。その際、多くのユダヤ人たちはエルサレムを守るため城壁内に立てこもり、最後まで戦いました。百十万人ものユダヤ人が命を落とし、9万7千人が捕虜となったという記録があります。しかし、主イエスの御言葉に従って、エルサレムからヨルダン川の東にあるペレア地方に逃れたキリスト者たちは、生き延びてそこで信仰を守ったのです。

大きな苦しみや試練に直面するとき、耐え忍ぶことの大切さを聖書は教えています(19節)。しかし、信仰をもって逃げるという道もあるのです。「置かれた場所で咲きなさい」という言葉があります。置かれている場所で、忍耐し、感謝し、咲くことができるならば、なんと幸いなことでしょうか。しかし、置かれた場所から逃げるしかない人もいます。逃げた先で咲けるなら、それもまた幸いなのです。

忍耐する時も、逃げ出すしかない時も、主イエスの御言葉にとどまりましょう。御言葉にとどまるならば、私たちがどこにいても、そこが神の栄光の舞台なのです。

【祈り】

主よ。御言葉にとどまることができますように。忍耐する力と、逃げ出す勇気をお与えください。

小橋口 貴人(那加教会)