世界が異なる言葉で話すのは? | 創世記 11章

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創世記 11章

「さあ、天まで届く塔のある町を建て、有名になろう。そして、全地に散らされることのないようにしよう」日本聖書協会『聖書 新共同訳』 創世記 11章4節

世界が異なる言葉で話すのは?

ここで人間が一致して企てたことは、4節の言葉の中に表されています。「散らされることのないようにしよう」とは、文明の中心に留まっていたい、という一つの思いを表します。そのために具体的に計画されたことは、町を造ること、そして天まで届く塔を建てることでした。その目的は「名を残す」ことです。

人は文明の力によって、驚くばかりの技術力を手にして、人類の統一を図るかもしれません。地上にユートピアを造ることは人間にとって可能でしょうか。教会はこの地上でいかなる場所として姿を表し得るでしょうか。聖書は科学技術を否定してはいませんが、天へ通じる道は、バベルの塔に象徴される文明の技術力によっては決して開かれないものです。

神の御旨に則ってキリストが辿られた十字架の道が、人をそこへと導きます。そして、地上で生き永らえるのとは違う、神と共に生きる永遠の命が約束され、世の終わりに人間の手に拠らない神の都が与えられます。その時、人類が一つの民として真の一致をみることができます。

その終わりを目指す一つの民とされた教会において私たちが今、見ることができるのは、民族は異なり、言葉は異なっていても、神の御業をほめたたえる賛美における一致です。

【祈り】

あなたへの賛美における一致という聖霊の御業が世界全体に広がりますように。

牧野 信成(長野佐久伝道所)